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SO YOUNG

1 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:30
高2の夏。
俺は野球少年だった。
勉強らしい勉強は全くせず、かといってゲーセンで遊ぶこともほとんどなかったあの頃のちょっとした思い出の日々。

それはある夏の日のこと。
「今年は地元でオールスター戦やるって、知ってたか?」
父が新聞を見ながら俺に聞いてきた。
「へえ、それは見に行かないと」
俺と兄は同時に言った。

俺と2つ年上の兄は地元の大学の1年生にして野球部のレギュラー。
俺も兄も小学校から高校まで野球部に所属していた。
俺は単に兄を追っかけていたようなもので、兄にとってはいい迷惑だっただろう。
しかし、そんな俺に対して文句ひとつ言わなかった兄は、俺にとっては「いい兄貴」だった。

「でも、チケット取れるかなぁ?」
俺は当然の疑問を投げかけた。
父は悩む俺と兄を見やりながら、含み笑いを見せる。
「ん、何かあったの?」
兄がたまらず聞いた。
父は俺と兄を交互に眺めながら、
「実は今日、仕事先で・・・」

父の話によると、その日に行った仕事先の人がチケットを販売する人と繋がっていて、注文すれば買ってきてくれるかもしれない、ということだった。
もちろん俺と兄はそれに賭けることにした。

2 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:31
自分の体験談を小説風に書いてみました。


3 :('A`):04/04/28 20:31
          !     _  -── ‐-   、  , -─-、 -‐─_ノ
 じ め 何 真 // ̄> ´  ̄    ̄  `ヽ  Y  ,  ´     )     や そ
 ゃ ち も に  L_ /                /        ヽ  で れ れ
 な ゃ や で   / '                '           i き ば で
 い め ら き  /                 /              く  る    も
   ち な .る  l           ,ィ/!    /    /l/!,l   /厶,  !?   俺
   ゃ く  人 i   ,.lrH‐|'|     /‐!-Lハ_  l    /-!'|/l   /`'メ、_iヽ   は
   出 て は l  | |_|_|_|/|    / /__!__ |/!トi   i/-- 、 レ!/   / ,-- レ、⌒Y⌒ヽ
   来 も   _ゝ|/'/⌒ヽ ヽト、|/ '/ ̄`ヾ 、ヽト、N'/⌒ヾ      ,イ ̄`ヾ,ノ!
   る    「  l′ 「1      /てヽ′| | |  「L!     ' i'ひ}   リ
         ヽ  | ヽ__U,      、ヽ シノ ノ! ! |ヽ_、ソ,      ヾシ _ノ _ノ
-┐    ,√   !            ̄   リ l   !  ̄        ̄   7/
  レ'⌒ヽ/ !    |   〈       _人__人ノ_  i  く            //!
人_,、ノL_,iノ!  /! ヽ   r─‐- 、   「      L_ヽ   r─‐- 、   u  ノ/
      /  / lト、 \ ヽ, -‐┤  ノ  吊    了\  ヽ, -‐┤     //
ハ キ  {  /   ヽ,ト、ヽ/!`hノ  )  れ    |/! 「ヽ, `ー /)   _ ‐'
ハ ャ   ヽ/   r-、‐' // / |-‐ く   よ     > / / `'//-‐、    /
ハ ハ    > /\\// / /ヽ_  !   ク    (  / / //  / `ァ-‐ '
ハ ハ   / /!   ヽ    レ'/ ノ   ズ      >  ' ∠  -‐  ̄ノヽ   /
       {  i l    !    /  フ       /     -‐ / ̄/〉 〈 \ /!


4 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:32
数週間後。
無事にチケットを入手できた。
しかも各二枚ずつでなんと父がおごってくれた。
内野席2枚と外野席2枚。
兄は「彼女を連れて行く」というもっともらしい理由をつけて
「内野席を譲ってほしい」
と俺に頼んできた。
俺には一緒に行く相手が決まっていなかったので、断る理由もなくしぶしぶ内野席を譲った。
当時から人気のあった松井、イチローは外野なのでもしかしたら近くで見れるかもしれない、というミーハー心もあったが。

俺は誰を連れて行こう?
2枚のチケットを眺めながら俺はふと考え込んだ。

5 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:37
その帰りの電車で偶然にも彼女と出会った。
彼女は小、中学校の同級生。
その愛らしい顔を誰とでも打ち解けることのできる明朗快活な性格は私も好感に思っていた。私にとって異性としてというより男友達みたいな感覚で付き合うことのできる彼女は貴重な存在だった。

しかし、高校は別になり、互いに部活が忙しくて帰りが遅かったためしばらく会っていなかった。

「ひさしぶりだねー」
彼女は手を振りながら気さくに声をかけてくる。
目が合ってしまった俺は彼女を無視するわけもいかずに
「ここ、座ってもいい?」
と聞いた。
「どうぞ」
俺はその言葉に導かれるように席に着いた。

6 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:37
話題は自然と、小学校時代からの共通の趣味であったTMNの話題になる。
TMNが「Time Machine Network」の略だと教えてくれたのも彼女だった。

「TMの曲で一番好きな曲って、何?」
突然、彼女が聞いた。
俺は少し考えてから、答えた。
「“Still Love Her”って曲」
「・・・それってどんな曲だっけ?」
彼女ははにかんだように笑いながら聞いてきた。

「Still Love Her」とはアニメ「シティーハンター2」のエンディング曲で、TMNのアルバム「CAROL」にしか入っていないマイナーな曲である。
「シティーハンター2の終わりの曲だよ」
と、俺は端的に言った。
しかし、彼女には分からないらしく、
「ちょっとわかんない・・・歌ってみてよ」
と言ってきた。

7 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:38

「は?」
当時カラオケに行ったことがなく、人前で歌うことが嫌いだった俺は少しためらった。
「えー、嫌だよ」
俺はしぶしぶそう言った。
「けちー」
「俺カラオケとかそういう類あまり好きじゃないんだよね」
「なんで?」
と、彼女は聞いてくる。
俺は少し考えてから、
「初めて歌った時に音痴だったら嫌やん」
「そんなの、歌ってみなけりゃ分かんないでしょ」
「分かったよ・・・最初だけね」
俺は最初のフレーズを軽く歌った。

「・・・歌を聞かせたかった〜愛を・・・」

すると彼女の表情が明るくなって
「思い出した!」
を言い放つと、彼女はすぐに歌い出した。
「愛を届けたかった〜」

「想いが伝えられなかった〜」

最後は二人で上手くハモった。

「この歌ね、いい曲だよねー」
彼女は素直にそう言った。
「でしょ? まあ、アニソンだけど」
俺は苦笑いしてそう言うと、
「これってコンセプトアルバムの曲だから、アニソンとはちょっと違うと思うよ」
「ん? そうなの?」
「私ね、その“CAROL”っていうアルバムを元にした小説持ってるんだ。これがすごくいい話でねー」
彼女はそう言ってから、その小説はTMNのギタリスト・木根が書いたもので、文章力があって面白いということ、それを原作にしたアニメも作られたということをじっくり聞かされた。
「ふーん、じゃあ今度それ貸してよ」

この時さりげなく言った俺の一言が、後にこの一年の発端になろうとは当時は思いもしなかった・・・。

8 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:39
「ふーん、じゃあ今度それ貸してよ」

そう言ったとき、ふと気が付くとすでに彼女の家の前に着いていた。
「あ、もう着いちゃったね。話しながらだと時間が短く感じる」
と言った後、彼女は思いついたように
「ちょっと待ってて」
と言いはなって、家の中に行ってしまった。

待つこと数分。
私服に着替えてきた彼女は数冊の本を抱えてやってきた。
「はい、これ」
そう言って差し出されたのは、「CAROL」を含む何冊かの木根直人の小説だった。
「あ、悪いね」
「ううん、いいよ」
俺は本を受け取って鞄の中にしまい、互いに「じゃあね」と手を振って別れた。

翌日からテスト期間だった俺は忙しくて借りた小説を読む時間がなかったが、
勉強が煮詰まったとある日曜、ふと小説のことを思い出して「CAROL」を読み始めた。
キャロルという少女が、ある日ふとしたことで魔王に支配されてしまった別世界に投げ出され、TMNのメンバーをモデルにしたような3人の若者に守られながら、その歌声と演奏で魔王を倒すという一風変わった話だった。
俺は以前にアルバム「CAROL」を録音したテープを聞きながら、その音楽とマッチした話にすっかりのめりこんでいった。

9 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:40
時は流れ、地元で行うオールスター戦も間近に控えたある日。
俺は初めて「彼女を誘おう」と思った。
当時、彼女に対する恋愛感情はなく「男と行くよりは女の方がいい」「話していて楽しいから」という単純な理由でしかなかった。

しかし、いくら友人といっても「誘う」となると話は違った。
「これではデートのお誘いみたいで嫌がるのではないだろうか?」
デート以前に他人とまともに向き合ったことになかった俺には、こんなときにどうすればいいのか分からなかった。

俺は悩んだ挙句、意を決して話してみることにした。
「小説を返す」という建前で彼女に電話をして直接家に赴いた。

彼女は家の外で待っていた。
「これ、面白かったよ」
俺はそれだけ言って、本を返した。
「そうでしょ?」
彼女はさも自分が褒められたかのように喜んでいた。
「で、ちょっと聞きたいことがあるんだけど・・・」
俺はもちろん、オールスター当日の予定を聞こうとした。
しかし、そこから先の言葉がでてこない。

俺は弱かった。
普段何の気兼ねもなく話している相手なのに、いざとなるとその勇気がまるでないのだ。
「そういえば、地元でオールスターやるの、知ってる?」
俺はわざと遠まわしに聞いてみた。
「うん、知ってるよ」
彼女はそう言った後、
「父さんがチケット取ってきてくれてね、一緒に行くんだ。いいでしょう?」
と、軽い口調で言った。
「で、聞きたいことって何?」
と彼女が聞いてくる。
俺にはもうそこから先の言葉がなく、他愛もない話をしてそそくさを帰った。

・・・皮肉にも星空が綺麗だった・・・。


10 : ◆0UfmO.yqM6 :04/04/28 20:41
結局、俺は同じ野球部の仲間に電話して一緒にオールスター戦を見に行くことにした。
一緒に行く人間も野球を分かっている方が盛り上がって面白いと思ったからだ。
「そうだ。野球も知らない奴と一緒に行っても楽しくないに決まってる」
そう思いながらも、俺の胸にぽっかり穴が開いたような感覚に襲われた。

「単に仲のいい友人を誘って断られただけじゃないか」
「何をそんなに気落ちすることがあるだろうか?」
「誰か女の子を誘おうとして、たまたま彼女だっただけじゃないか」

しかし、そう思おうとする俺とは別に彼女のことを意識し始めている俺がいることに気が付いた。
少しだけ、ショックだった。

11 :('A`):04/04/28 20:50
左とん平

12 :('A`):04/04/28 20:53
イエモンでそーヤングって曲合ったな

どんな歌だったかな?


13 :('A`):04/04/28 20:53
ちょっと歌ってみてよ

14 :('A`):04/04/28 20:53
いやだから思い出せない

15 :('A`):04/04/28 20:54
「そんなの、歌ってみなけりゃ分かんないでしょ

16 :('A`):04/04/28 21:00
(*゚д゚) 、ペッ

17 :('A`):04/04/28 21:04
それはなーんて青春

18 :のなー ◆/5gOoPqQ1o :04/04/28 21:30
>>1
自慢乙

19 :('A`):04/04/28 21:42
妄想乙

20 :('A`):04/04/28 21:48
ドーテー SO YOUNG

21 :('A`):04/04/28 23:59
あかくひーらいーたー
天国へのとびーらーさー
んん

22 :('A`):04/04/29 00:54
たとえ遠くはなれても

23 :('A`):04/04/29 02:20
そぅーやぁーあーんーそぅーごぅーんー
>>12
それはなーんて青春ー

24 :('A`):04/04/29 02:22
ベリグッ!!だいぶイケそうだ。

25 :('A`):04/04/29 03:46
振り切ったら飛べそうじゃん

26 :('A`):04/04/29 06:22
名言!

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